職務経歴書を作成する前に確認しておきたいことがあります。
それは、職務経歴書とは何か?です。
ただ単に職務経歴書を書けばよいというものではありません。
履歴書とは何が違うのか、どんな役割、様式があって、何を記載すればよいのかを知った上で書かないと意味がありません。
履歴書と職務経歴書の違い
履歴書と職務経歴書の違いを述べると、概要と詳細です。
履歴書は個人の経歴の概要を書く書類であって、職務経歴書は経歴の中でも仕事に関する情報をより深く記入する書類になります。
ここで気になるのが、履歴書と職務経歴書とで、記入する内容が被る場合があるということです。
その場合には、最初に述べたように、履歴書は概要を書き、職務経歴書で詳細を書くようにすれば良いのです。
例えば、履歴書に自己PR欄があれば、職務経歴書で書く自己PRの概要を書き、続きは職務経歴書をご覧くださいと書きます。
それでも、似たような内容を書きたくないのであれば、履歴書も自分の都合の合うように作り変えてしまいましょう。
履歴書は、パソコンで作って提出しても構いません。自作でも特に大幅な影響はありません。
履歴書や職務経歴書に記載する内容をその場で考えながら書くのではなく、あらかじめキャリアの棚卸しをしておくと、履歴書に書く内容と職務経歴書に書く内容の分け方の判断がつきやすくなります。
職務経歴書が果たす役割
いざ転職活動を開始するにあたり、突き当たる「職務経歴書」の壁。
そんなもの何故書かなくてはいけないのかと思われている方、職務経歴書が果たす役割を一緒に考えてみましょう。
少し変な例ですが、転職活動をお見合いになぞらえて説明したいと思います。
お見合いをする前に、相手の方の名前やご家族の状況そして仲人から周辺情報を入手されるのが一般的かと思います。(場合によっては、年収、学歴、結婚歴なども含まれるかも知れませんね)
少し過剰ですが、それも一生を共に暮らす相手を探すために一度きりの「お見合い」で判断するのですから、念入りな情報収集は当然のことですよね。
転職活動も同様です。
皆さんが、人生を賭けるつもりで企業に書類を送るのと同じで、応募先の企業も多かれ少なかれ命運をかけ人材を選ぼうとしています。
その場合、まず職務経歴書による書類選考では、何が基準になるのでしょうか。
もちろん「応募者がポジションにあっているのか」ですね。
この判断をするために、人事担当は応募者が何をしてきたのか、どのような技術があるのかを知る必要があります。
その上で、応募者を面接に呼ぶことになります。
つまり、職務経歴書は「企業があなたを知り、募集中のポジションにあっているなと判断し、面接に呼ぶため」に必要なものとなります。
逆に、もしもあなたの経歴がどんなに素晴らしいもので、募集中のポジションに100%適応しているとしても、職務経歴書で充分に表現されていない限りは面接に呼ばれることは残念ながらありません。
こんなに残念な事はありませんよね。
私自身も転職の際に職務経歴書を用意しました。
目的としてはまず面接に呼んでもらうことと割り切り用意をしました。
用意するのに丸々2日かかり、その後転職エージェントの方に添削していただき直しで1日と3日間かかりました。
そして、めでたく面接の機会をいただくことができたのです。
これから、以下にしてよい職務経歴書を書くことができるのか、ノウハウをお伝えしていきたいと思います。
皆さんの具体的な職務経歴書についてのアドバイスは、是非転職エージェントを使ってみてください。
職務経歴書の様式
職務経歴書には様式が主に2つあります。
編年体式とキャリア式です。
編年体式の職務経歴書
編年体式の職務経歴書は、文字通り応募者の職務経験を過去から現在まで時間を追う形のため、応募者の職務経験が理解しやすく、人事担当者が好みやすい様式です。
この編年体式とは逆バージョンである、逆編年体式という様式もあります。
時系列が逆になるので、現在から過去に向かって職務経験を書いていく形になります。
逆編年体式は直近の職務経験にアピールしたい経験がある場合に向いています。
キャリア式の職務経歴書
キャリア式の職務経歴書は、職種や職務、つまり仕事内容を見出しにして書いていく形のため、同じ会社で複数の職種経験がある場合に向いています。
あるいは複数の企業で同じ職種を経験している場合には、その職種の経験の深さをアピールするために、経験を合算して書くという方法もあります。
この場合には、社歴をきちんと書いておいてください。
以上、2つが職務経歴書を作成する上で代表的な様式になります。
他には、プロジェクト式という様式もあります。
その名の通り、職務経験をプロジェクトごとにまとめていく書き方になります。
プロジェクト式の書き方はキャリア式を参考にしてください。
職務経歴書に記載する項目
職務経歴書を初めて書く人にとって、どんなことを書けばいいの?と思うかもしれません。
そこで、職務経歴書に何を記載したらよいのかを紹介したいと思います。
職務経歴書の記載項目を先に言ってしまうと、
- 職務要約
- 会社ごとの職務内容
- (転職・退職理由)
- 得意分野・技術 or 自己PR
- 資格
- (志望動機)
となります。
ここで注目してほしいのが、転職・退職理由、得意分野・技術 or 自己PR、志望動機です。
まず、転職・退職理由ですが、もし書くのであれば、前向きな理由を書きましょう。基本的には、書かなくても問題ありません。
次に、得意分野・技術 or 自己PRですが、職務経歴書のスペースを考えると書くのはどちらかひとつで構いません。もしくは、得意分野・技術を職務内容に含めてしまっても良いでしょう。
最後に、志望動機ですが、基本的には職務経歴書に書かなくても問題はありません。ただし、応募する先が競争倍率の高い人気企業である場合には書きましょう。
逆に志望動機書の提出を求められる場合もあるので、準備しておいて損はありません。
以上、職務経歴書に記載する各項目の書き方詳細は、別途解説しているので、参考にしてください。